ネズミたちのデスゲーム開幕!!
ヤンマガWebで連載され、2025年10月に全3巻で完結を迎えた漫画『ねずみロワイアル』(著:佐々木順一郎)。 タイトル通り「ネズミたちが殺し合いをする」という異色のデスゲーム作品です。

本作のネタバレ感想と評価をまとめてお届けします。
当ブログでは、デスゲーム漫画100選という企画もやっています。
まとめページはこちら👇️
どんな漫画?
修学旅行だと言われて島に連れてこられた、とある学校の生徒たち。しかし、彼らの姿は人間ではなく「ネズミ」だった。 困惑する彼らに告げられたのは、非情なデスゲームの開始。「28日後に来る迎えの舟に乗れるのは5人だけ」。 支給されたのは水と食料、そして謎のスマートフォン。優柔不断な主人公・西部(にしべ)をはじめとするネズミたちは、生き残りをかけた極限のサバイバルへ強制参加することに。
ねずみロワイアル 全3巻

島という閉鎖空間、支給される武器、禁止エリア、そして最後の1人(本作では5人)になるまで続く殺し合い。物語のシステムは、名作『バトル・ロワイアル』を色濃くオマージュしています。
しかし本作最大の特徴は、登場人物が全員「ネズミ」であること。
彼らは二足歩行し、言葉を話し、人間のように悩みながら、支給された武器やスマホへの指令を駆使して戦います。 物語が進むにつれて、単なる殺し合いだけでなく、チーム戦の要素や、このゲームが仕組まれた「実験」としての側面が浮き彫りになっていきます。
最終的に彼らはどのような結末を迎えるのか、そしてこの悪趣味な実験の目的とは何なのか。全3巻というコンパクトな構成の中に、凝縮されたドラマが描かれています。

2024年に1巻が発売された新しい漫画です
ねずみロワイアルの感想・評価
感想① ネズミ×デスゲームが生む「実験観察」のようなメタ視点
本作を読んで真っ先に感じるのは、「殺し合い」という残酷なテーマと「小動物」というキャラクターの奇妙な相性の良さです。
人間同士が肉体を損壊し合う描写は、どうしても生々しいグロテスクさが先に立ってしまい、読む人を選びます。しかし、本作の演者はネズミ。血が飛び散り、体が吹き飛ぶようなエグい描写があっても、どこか「マスコット的な可愛げ」や「作り物めいた軽さ」が漂い、不思議と読み進められてしまいます。
この感覚は、読者が「マウス実験」を観察している研究者になったような気分に近いかもしれません。「同じ殺し合いでも、ネズミにやらせるとこんなにもメタ的な面白さが生まれるのか」という斬新さがありました。
シリアスな展開の中にも、動物ゆえのシュールさや滑稽さが混ざり合い、従来のデスゲーム漫画にはない独特の読後感を生み出しています。

リボンちゃんみたいな女子、マジでクラスに1人はいるよなw
感想② 画力の高さと「あだ名=特徴」の分かりやすさ
デスゲームもの、とくに学園系だと、キャラがゾロゾロと一気に登場するので、「誰が誰だか分かること」は普通の漫画以上に重要です。
ネズミという同じような見た目のキャラばかりだと、普通は見分けがつかなくなるはずです。 しかし本作は、作者の画力が非常に高く、キャラクターの描き分けが見事でした。
- 歯茎が出ているから「ハグキ」
- 眼鏡をかけているから「メガネ」
- ニット帽を被っているから「ニット」
このように、見た目の特徴をそのまま名前に採用し、「あだ名=本名=ビジュアル」として直感的に認識できるように工夫されています。
広告漫画などにありがちな、画力不足な作品とは一線を画しており、新人作家感のない安定した筆致のおかげで、ストレスなく物語に没入できました。
システム自体もバトロワをオマージュしているため、複雑なルール説明を読み込む必要がなく、「見た目もルールも分かりやすい」というのが本作の大きな長所です。

バトロワ好きのワイとしては掴みから好きやで🌞
感想③ 実在の実験「ユニバース25」を絡めた社会風刺

2巻では、実際に過去に行われた動物行動学の実験「ユニバース25」についての解説があります。
これは、理想的な環境を与えられたネズミたちが、個体数過多によって社会秩序を崩壊させ、最終的に滅亡するという有名な実験です。 本作はこの実験をモチーフに取り入れることで、「これは単にネズミだから起きたことではなく、人間社会でも同じことが起こりうる」という強いメッセージ性を放っています。
ドロドロとした権力争いや裏切りを見せられながらも、それが「動物の本能」なのか「人間の業」なのかわからなくなる瞬間があり、読み手に社会構造への問いかけを投げかけてきます。

この漫画、フとした瞬間、ゾッとする怖さもちゃんとあるんだよね。
まとめ
全3巻ということで「打ち切りかな?」と疑いましたが、内容はきれいにまとまってるので、最初からこの長さで設計されてたのではないかと思います。
『バトル・ロワイアル』のシステムをネズミで再現したパクリシステム。新しい試みは成功した思います。サクッと読めて、かつ記憶に残る良質なデスゲーム漫画でした🌞
管理人的な評価とメモ
★★★★☆(3.6点) 高評価より☺️
デスゲーム好きなら読んで損はない一作です。
黒幕組織との戦い、人間が出てくるメタ的なオチ、そこからの発展などあれば、さらに評価できましたが、3巻までの時点で3.6点(5点満点)と評価します。


コメント